2013年06月05日

くだらない価値観

ある利用者の話。
一昨日、15時半に作業を終えた利用者が帰宅中に施設に引き返した。施設に着くと、しばらくの間GHOの事務所の前で立ち尽くした後、大声を発し、ビニールハウスの中で備品を蹴ったとの事。私は外出していたが、その後、支援員と話し落ち着いて家に帰ったとの事。
これだけ読むと、彼は非常に暴力的な人間だと思われてしまうかもしれないが、普段は本当に小さな声しか出せないような非常に大人しく、礼儀正しい人間で、作業も一生懸命頑張る利用者である。
翌日の朝、彼と面談し、いかなる心境においても施設の物を傷付ける行為は許さない旨を伝える。先に伝えた通り、普段は非常に大人しい人間である。今回の様にカッとなる事自体が初めてで「本当に申し訳無い事をしました」と謝罪を受けた。
本人に「まあ、二度とするなよ。じゃあこの話は終わり。何でカッとなったの?」と尋ねてみる。すると、過去に受けたイジメの夢を毎晩見る事。家族と上手く言っていない事等を涙ながらに話してくれた。そして「GHOの職員さんと、一緒に仕事している仲間は今までの職場と違って自分をイジメないし、一人前に扱ってくれる。すごく嬉しくて大切に思っている。でも何でか分からないけど、たまにその人たちが理由も無く憎くなる事が有るんです。そう思ってしまう自分が許せないし、どうして良いかわからない」と絞り出すように話した。
彼に「私や他の職員の事を嫌いだと思っても良い、憎んでも良いよ。僕らは皆が成長する為に居るんやからね。好かれようと思って無いからね。利用者の他の仲間も別に良いんと違うか。ただ、思っても良いけど、それを口や態度に出したらいかんよ。僕も好き嫌いは有るし、人を憎む事も有る。でもそれを口に出したりしないよ。仕事場なら特にね。(本人)さんも、出してないけど、逆にされたら嫌やろうしな~。それに、好きや嫌いといった、どっちでも良い、しょうもない事に自分が振り回されたらアホくさいやろ?」と話した。彼は深く頷き、その後色々な話をした後、再度謝罪し作業に入っていった。彼は今の施設を自分の居場所として本当に大切に思ってくれていると感じると共に、本当に色々な事を背負っている利用者で弱く、窮屈なぐらい真面目な人間だと思い、今までの様に少しずつ成長して欲しいと思いました。

余談ですが、昔読んだ小説の登場人物の言葉に「怖がるな!恐怖は、嬉しいとか楽しいと同じで、ただの感情だぞ!ちっぽけな感情に支配されるな!」という言葉を思い出しました。僕も彼と一緒に、好きや嫌いというような「くだらない価値観」に支配されない人間になれるよう頑張りたいと思います。
posted by たつのGHO at 04:17| 日記 | 更新情報をチェックする